【2nd Kitchen コラム】さつまいも🍠
秋の味覚のさつまいも。今回は、甘くて美味しい食物繊維が豊富なさつまいもについてです。
さつまいも sweet potato
ヒルガオ科サツマイモ属。原産地は中央アメリカで、日本には江戸時代に南九州に伝わり、鹿児島で栽培が開始されたことから、「薩摩いも」呼ばれるようになったそう。寒さに弱く、貯蔵性が悪いけれども、栽培が簡単で干ばつに強く収量が多いため救荒作物として利用されました。水はけの良い火山灰を含んだ土地がさつまいも栽培に最も適し、鹿児島県、茨城県、千葉県、宮崎県、徳島県がさつまいも生産のトップ5となっています。旬は9~11月。
収穫直後は甘くないため、1か月以上の熟成を経て、我々が手にする売り場に出ているのです。新聞紙で包み、風通しがよく、日のあたらない15℃くらい場所で保存すると良く、寒さに弱いため、冷蔵庫での長期保存には不適です。
さつまいもの栄養成分
主な成分はデンプンであり、ビタミンC、食物繊維が豊富です。また、糖の分解酵素であるアミラーゼを多く含むがゆえ、いも類の中で唯一甘味を持ちます。さつまいも(100g)の熱量は132kcal、含まれるビタミンCは29㎎、食物繊維は2.3gです。なお、さつまいもは中1本が200~250gであるため、おおよそ半分に含まれる量と考えることができます。因みにじゃがいも(100g)中のビタミンCは35㎎、食物繊維は1.3gです(じゃがいも:中1個150~200g)。なお、食物繊維1日の目標量は成人男性で20g以上、成人女性で18g以上となっています。参考:レモン1個100g中のビタミンC100㎎
さつまいもがお通じに良いのは、豊富に含まれる食物繊維のみならず、ヤラピンが含まれているからです。ヤラピンは、切ると出て来る白い液のことで樹脂の一種です。腸の蠕動運動を促進する働きがあるため、食物繊維との相乗効果でお腹をきれいにしてくれるのです。
さつまいもの選び方・下処理
表面を見て、皮の色があざやかでツヤがあり、なめらかなものを選ぶと良いとされています。また、かたいヒゲ根があるものは繊維が多いので避けた方が良いでしょう。また、中身はみずみずしいものが良く、「す」が入っているものは古いものです。薄い皮の下にアクが多く、切った後はすぐに水に浸けます。皮付きで使う場合は3分ほど浸けると良いのですが、長く浸けると水溶性のビタミンCが流出してしまうので注意が必要です。
さつまいもの主な種類
🍠紅あずま
紅あずまは関東地方の代表的品種です。皮の色は少し紫がかった濃い赤色で、果肉の色が黄色く粉質で、繊維質が少なく、ホクホクとネットリの中間タイプのさつまいもです。収穫時期は、早いところで9月上旬頃からはじまり、10月に入って最盛期となり11月中旬頃までで、貯蔵性はあまり良くないため、旬を過ぎるとあまり出回らなくなります。2ヶ月ほど貯蔵したほうがデンプンが糖質に変わり甘みが出て美味しくなるので、食べ頃の旬は12月から2月ごろまでとされています。
🍠鳴門金時
西日本中心に作られている代表的な品種で、上品な甘さと見た目の美しさを兼ね備えているさつまいもです。果皮は全体にムラの無い美しい紅色をしており、生の果肉はクリーム色で粉質です。なると金時は柔らかい甘みとホクホクした粉質の肉質が持ち味です。鳴門金時は8月下旬頃から11月頃にかけて収穫され、その最盛期は9月から10月で、その時期には一気に大量の鳴門金時が市場に出回るので価格的に手頃で買いやすくなります。しかし、美味しい食べ頃の旬は、収穫から1ヶ月以上、出来れば2ヶ月から3ヶ月貯蔵して糖度が上がったものなので、11月頃から2月ごろまでが美味しい旬だそうです。
🍠安納芋
種子島特産。水分が多く粘質性で、オレンジ色の果肉にはカロテンが含まれており、甘みが強く、ネットリ系のさつまいもです。一般的な表皮が赤く「安納紅」とも呼ばれているものですが、その中から表皮の色が白いタイプが生まれ、それを選抜育成していったものが「安納こがね」だそう。また、生の状態で16度前後と非常に糖度が高く、じっくりと時間をかけ て焼く事により糖度が40度前後にもなる芋として人気が高まるようになりました。9月頃から12月にかけて収穫され、美味しくなるのは収穫後2~3週間経ってからなので、旬は10月中旬から1月。それ以降も、定温管理されたものが市場には出回ります。
さつまいものレシピ
簡単 さつまいも🍠とかぼちゃ🎃のスイートサラダ♪
~材料~
さつまいも 120g(小1本)
かぼちゃ 250g(1/8個)
メープルシロップ 10g
はちみつ 10g
※どちらか一方でも良い
くるみ 15g
<1人あたりの栄養価>
熱量:136kcal、たんぱく質:21g、脂質:2.8g、炭水化物:26g、食塩相当量:0g
食物繊維:3.2g
~作り方~
①さつまいもは、皮をよく洗い、両端を切り落とし乱切りにして水に浸ける。
②かぼちゃはワタを取り、洗って食べやすい大きさに切る。
③さつまいもは好みの硬さになるまで鍋で茹で、かぼちゃは、好みの硬さになるまでレンジで加熱する。
④茹でたさつまいもの水気を切り、レンジで蒸したかぼちゃとボウルに合わせマッシュする(マッシュしなくても美味しい)。
⑤メープルシロップとはちみつ、砕いたくるみを④に入れ混ぜ合わせる。
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カテゴリー:コラム
投稿日:2018年10月9日