【2nd Kitchen コラム】栄養成分表示

皆さんは、食料品を購入する際、何に重きを置いて購入されているでしょうか。品質、量、そして値段…各々で異なってくるとは思います。商品パッケージに“栄養成分表示”があるのはご存知でしょうか。今回はその栄養成分表示についてのお話です。

栄養成分表示

消費者が安全で身体に良い食品を分かりやすく選べるように、食品の安全性や機能性に関する表示について定めた、食品表示法2015年(平成27年)4月に施行されました。それに伴って、かつては任意表示であった、栄養成分表示が、原則として全ての予め包装された一般消費者向け加工食品及び添加物において表示が義務付けられました。なお、加工食品のみならず生鮮食品においても任意表示の対象になりました。加工食品と添加物の食品表示基準への移行経過措置期間は5年間であるため、平成32331日までとなっています。よって未だ栄養成分表示がなされていないものもあります。

義務付けられている栄養成分は、熱量、たんぱく質、脂質、炭水化物、ナトリウム(食塩相当量)の5項目です。なお、この順番で表示することが定められています。

食塩相当量の箇所が、ナトリウム量と食塩相当量の両方が書かれている場合があります。ナトリウム塩(塩化ナトリウム)を添加していない食品に限って、任意でナトリウムの量を表示でき、その場合、ナトリウム量の次に食塩相当量を括弧書きで表示する、という決まりがあるからです。なお、ナトリウム量から食塩相当量へは次のように計算してあります。

ナトリウム量(㎎)× 2.54 ÷ 1000 = 食塩相当量(g)

~気になる表示3選~

脂肪0(ゼロ)、ノンカロリー

近年増加し、ついつい目を奪われる○○ゼロ、ノン○○の表示。これらは、食品100g(飲用液状のものは100ml)あたりに含まれる量が以下の場合に表示することができるといった基準があります。

 

なお、ドレッシングタイプ調味料(いわゆるノンオイルドレッシング)については、脂質100g0.5gではなく、3g以下の場合に“ノン”と記載できることになっています。

食品100g(飲用液状のもの100ml)あたり
熱量 5kcal未満
脂質 0.5g未満
飽和脂肪酸 0.1g未満
コレステロール 5㎎未満
糖類 0.5g未満
ナトリウム 5㎎未満

低脂肪、カロリー控えめ

ゼロ等ではなく、含量等が低い旨を示す、低○○、○○控えめの表示。これらは、食品100g(飲用液状のものは100ml)あたりに含まれる量が以下の場合に表示されています。

食品100gあたり 飲用液状のもの100mlあたり
熱量 40kcal未満 20kcal未満
脂質 3g未満 1.5g未満
飽和脂肪酸 1.5g未満 0.75g未満
コレステロール 20㎎未満 10㎎未満
糖類 5g未満 2.5g未満
ナトリウム 120㎎未満 120㎎未満

10%減、カロリーオフ

栄養成分および熱量が低減された旨を示す、○○%(g)減、○○オフ、○○カット。これらは、食品100g(液状のものは100ml)あたりにおいて、比較対象品との低減量が以下の場合であり、かつ、比較対象品との低減割合が25%以上であることが条件となっています。

食品100gあたり 飲用液状のもの100mlあたり
熱量 40kcal以上 20kcal以上
脂質 3g以上 1.5g以上
飽和脂肪酸 1.5g以上 0.75g以上
コレステロール 20㎎以上 10㎎以上
糖類 5g以上 2.5g以上
ナトリウム 120㎎以上 120㎎以上

 

カロリーが気になるため、栄養成分表示をチェックしてみたり、○○ゼロ、オフと書かれてある商品に手を伸ばしてみたり…。普段の何気ない視線の裏には基準が定められています。これってどうなの?と思うこと、ちょっと知っていると今後のお買い物が面白く感じませんか。