【2nd Kitchen 栄養・食材】歳とともに筋力や身体機能が落ちるサルコペニア。予防にいい食材8つ。

サルコペニアとは加齢や運動量低下などが原因で起こる筋力低下や身体機能低下のことです。サルコペニアになると、転倒などをしやすくなるほか、飲み込む力が下がるなど、生活の質や健康寿命に関わるトラブルの原因になるため、サルコペニアを予防すること、進行を止めることは非常に重要な課題となっています。

サルコペニア予防は運動と栄養が重要といわれていますが、どのような食材を意識して摂るとよいのでしょうか。

 

高齢者の献立

高齢者は運動量減少や嚥下機能や咀嚼機能の低下が原因で食事量が減る傾向があるため、「足りない栄養を補うために品数を増やす」というのは難しく、品数を増やしても食べて欲しい食材に手を付けないまま残してしまう可能性があります。

そのため、高齢者向けの献立を考えるときは、全体のバランスを見ながら増やした分だけどこかを減らすなどの工夫が必要になることが少なくありません。

まずは、栄養素に優先順位をつけ、摂って欲しい栄養素が確実に摂れるよう全体量を調節していきましょう。

サルコペニア予防には筋肉の原料となるタンパク質の摂取が重要です。また、骨を形成するカルシウムやマグネシウムといったミネラルも積極的に摂りたい栄養素です。

一方、口当たりのよさや調理の楽さなどの理由から炭水化物は過剰になりやすい傾向があります。おかずでタンパク質やミネラルを摂取出来るよう、主食の量を控えめにするとよいでしょう。

 

予防にいい食材

サルコペニア予防にはタンパク質とミネラル、また、筋肉の合成を助けるアミノ酸も摂取するとよいでしょう。

ただし、タンパク質を多く含む食材は脂質も多い傾向がありますので、食材選びには注意が必要です。

 

・マグロの赤身

・カツオ

・アジ

・サンマ

・鶏むね肉

・卵

・牛乳

・大豆製品

 

いずれも、タンパク質とアミノ酸の両方を含んでいるためサルコペニア予防に有効です。

 

プロテインもおすすめ

嚥下機能の低下などが原因で肉や魚を食べるのが難しい、食事量が少なくて必要な量の栄養を取れないという場合はプロテインを利用してもよいでしょう。

プロテインには様々な種類がありますが、サルコペニア予防には「ホエイプロテイン」がおすすめです。ホエイプロテインは牛乳に含まれるタンパク質の一種で、体内への吸収速度が早く、筋肉の合成を助けるロイシンやバリンといった必須アミノ酸も含んでいるほか、筋肉の分解を抑制するカゼインも含まれています。

 

まとめ

食生活の見直しや改善はサルコペニア予防に重要なポイントですが、食事だけではサルコペニアを予防できません。歩く距離を増やす、軽いストレッチをするなどの運動も取り入れ、栄養と運動の両方でサルコペニアを予防していきましょう。

また、肝臓、腎臓などの病気がある人は医師や栄養士と相談しながら食事内容を調整してください。