【2nd Kitchen コラム】ビタミンCが摂れる秋の果物
秋が旬の果物はいくつかありますが、そのうち、今回はビタミンCが豊富なものを紹介したいと思います。
※以下、栄養価はすべて100gあたりで示してあります
かき 柿 persimon
カキノキ科、原産国は日本と中国です。甘がきと渋がきがあり、北海道以外の各地で栽培されています。中でも和歌山、奈良、福岡が生産量トップ3として挙げられます。甘がきは、次郎柿や富有柿が代表的であり、渋がきは次のように工夫が施され食します。
・あんぽ柿
硫黄を使って渋がきを燻蒸したもので、果肉はゼリーのように柔らかくなっています。
・干し柿
渋がきを屋外につるして乾燥させたもので、表面の白い粉は果糖が結晶化したものです。
<栄養面の強み>
柿は、ビタミンCが豊富で、みかんやいよかんなどの柑橘類の約2倍の量が含まれています。また、カロテンは、ピーマンとほぼ同量含まれ、ビタミンCとの相乗効果で肌荒れ予防、丈夫な体作りに効果的です。
◆柿 中1個:150~200g
ビタミンC:55mg
仮に中サイズ(約200g)の柿を1個食したとすると、110mg摂取することになり、これは成人男女の1日のビタミンC摂取の推奨量をクリアできることになります。
参考)1日のビタミンC 推定平均必要量:成人(18歳以上)男女…85mg
1日のビタミンC推奨量:成人(18歳以上)男女…100mg
柿独特の渋みはタンニンと呼ばれる成分で、アルコールを分解する働きがあります。また、利尿作用のあるカリウムも豊富なため、二日酔いにも効果的とされています。また、タンニンは血圧の上昇を抑える作用があるので高血圧気味のヒトには嬉しい果物ですが、鉄分の吸収を妨げるため、貧血気味のヒトは食べ過ぎに注意が必要です。
<選ぶ際のポイント>
へたの形がきれいで、果物にはりついているものが良く、果皮はツヤツヤして色が均一で赤みがあり、大きくて重みがあるものが良いとされています。
キウイフルーツ kiwifruit
マタタビ科。中国原産品をニュージーランドで品種改良したものだそうです。ニュージーランドからの輸入品が多く、輸入品は周年出回っていますが、近年は国内でも盛んに栽培されるようになり、愛媛、福岡、和歌山に多く、またその旬は11~12月です。
果実が褐色の毛で覆われており、ニュージーランドに生息している鳥キウイに形がよく似ているため、この名前が付きました。また、一般的なキウイフルーツは、果肉は緑色ですが、近年、果肉が黄色のゴールドキウイも出回るようになりました。キウイフルーツはバナナと同様に収穫後に追熟が必要な果物です。りんごやバナナと一緒の袋に入れるとエチレン(*)効果により早く熟します。なお、キウイフルーツは、貯蔵性の高い果実なので3~4カ月持ちます。さらに、キウイフルーツは、たんぱく質分解酵素アクチニジンを含むので、肉を柔らかくする際に用いられることもあります。たんぱく質分解酵素はパイナップルやイチジクにも含まれます。
*エチレンは、植物ホルモンであり、生長、熟成を促すものです
◆キウイフルーツ 1個:100g
<栄養面の強み>
ビタミンCのほか、ビタミンEや食物繊維、カリウムが豊富に含まれています。柿と同じく、美肌作りや風邪予防、高血圧予防などの効果が期待できます。また、ビタミンEとの相乗効果でより強力な抗酸化力を発揮します。
ビタミンC:69㎎
仮にキウイフルーツを2個食したとすると、138mg摂取することになるため、成人男女の1日のビタミンC摂取の推奨量をクリアできます。
<選ぶ際のポイント>
皮にある茶色いうぶ毛は均一でぎっしりとつまっている方が良く、軽く握ったときに、やわらかさがあれば食べ頃のものです。
「コラム」カテゴリーの記事一覧
カテゴリー:コラム
投稿日:2018年10月19日